歌手・エッセイスト・教育学博士 アグネス・チャン
医療現場における事故やミスをできるだけなくそうという活動が日本でも始まったという、とてもよいニュースをうかがいました。いろいろな立場の方が力を出し合って、一人でも多くの人を医療事故から救おうという取り組みは本当に素晴らしいことです。
私も2007年に乳がんの手術を経験し、今も闘病中です。私がお世話になっている病院も“いのちをまもるパートナーズ”に参加していますが、そのおかげで安心して通院することができています。それだけでなく、自分も患者として頑張らなくてはいけない、そういう気持ちがわいてきます。生きる勇気と力をもらえているのです。
医療関係者の方たちは、本当に過酷な条件の中で一生懸命に頑張っていると感じています。
だからこそ、私たち患者、あるいは国、あるいは“システム”がそれを支えてゆかねばいけないと思います。
ミスをしたい、事故を起こしたいと思っている人はひとりもいません。
厳しい環境をみんなの力でもうすこしやさしい状況にしてゆくこと、それがすべての命にやさしく、すべての命を守ろうというパートナーシップの力だと思います。
まだ、日本にたくさんある病院のすべてがこのパートナーズに参加できていません。
ぜひ、ひとつでも多くの病院に参加していただき、地域の皆さんのボランティアによってそれを支えていっていただきたいと思います。
私も患者として一生懸命応援したいと思っています。
アグネス・チャン
プロフィール
アグネス・チャン
(歌手・エッセイスト・教育学博士)
1955年香港生まれ。
1972年「ひなげしの花」で日本デビューし、一躍アグネスブームを起こす。
上智大学国際学部を経て、カナダトロント大学(社会児童心理学科)を卒業。
1984年 国際青年年記念平和論文で特別賞を受賞。1985年 北京チャリティー コンサートの後、食料不足で緊急事態にあったエチオピアを取材。その後、 芸能活動のみでなく、ボランティア活動、文化活動にも積極的に参加する。
1989年 米国スタンフォード大学教育学部博士課程に留学。教育学博士号( Ph.D.)取得。 現在は歌手活動ばかりでなく、エッセイスト、目白大学客員教授、 日本ユニセフ協会大使として、芸能活動以外でも幅広く国際的に活躍中。
オフィシャルHP http://www.agneschan.gr.jp/