平成20年11月24日第1回全国フォーラムが、終了いたしました。多数のご参加、まことにありがとうございました。
当日配付資料はこちら(PDF形式)
(主催:医療安全全国共同行動推進会議、医療の質・安全学会第3回学術集会 後援:厚生労働省ほか)
- 9:00 (開会)
開会の辞 高久史麿(医療安全全国共同行動推進会議議長)
挨拶 岡本浩二(厚生労働省大臣官房参事官)
山本修三(日本病院団体協議会議長)
羽生田俊(日本医師会常任理事)
永池京子(日本看護協会常任理事)
本間 崇 (日本臨床工学技士会常務理事) - 9:45- 共同行動の趣旨説明 上原鳴夫(共同行動企画委員会委員長)資料
- 10:00- 特別講演 「“10 万人の命を救え“キャンペーンが実現したこと」資料
講師 W.A.コンウェイ医師(ヘンリーフォード病院診療部長兼質改善委員長)
司会 山本修三(日本病院団体協議会議長)
ビデオ(約58分)
- 11:00-12:30 分科会「8 つの行動目標について」 分科会資料
共同行動技術支援部会目標別支援チーム
*行動目標と対策の説明と病院の活動事例の紹介 (6 階会議室)
A 605号室 危険薬の誤投与防止/肺塞栓予防
B 606号室 急変時の迅速対応/危険手技の安全管理
C 609号室 医療関連感染症防止/医療機器の安全管理
D 610号室 事例分析から改善へ/患者市民の医療参加
(休憩) - 13:00- パネル討議「共同行動を成功させるために」
司会
小泉俊三(佐賀大学)
永池京子(日本看護協会)
パネリスト
埴岡健一(日本医療政策機構)
武田裕 (大阪大学)資料
徳田安春(聖ルカ・ライフサイエンス研究所)資料
安井はるみ(神奈川県看護協会) 資料
司会 黒岩祐治(フジテレビ)、大熊由紀子(国際医療福祉大学)
「新しい医療のかたち賞」受賞団体のご紹介
(主催: 厚生労働省、医療の質・安全学会第3回学術集会、医療安全全国共同行動推進会議)
- 14:30- 医療安全推進週間にあたって 佐原康之(厚生労働省医政局医療安全推進室長)
- 14:40- 特別講演 「医療者と患者市民の協働の可能性」
講師 柳田邦男(ノンフィクション作家) - 15:10- 「新しい医療のかたち」をめざす患者・医療者・地域社会の取り組み事例の報告
司会
丸木一成 (国際医療福祉大学大学院教授)
発表
NPO法人地域医療を育てる会
県立柏原病院の小児科を守る会
緩和ケア支援センター”はるか”
医療情報の公開・開示を求める市民の会 - 16:00- パネル討議「“患者の医療参加”を考える」
司会
上原鳴夫 (東北大学)
山内桂子 (医療の質・安全学会パートナーシッププログラム)
パネリスト
関原健夫(日本対がん協会)
本田麻由美(読売新聞)
鮎澤純子(九州大学)
内野直樹 (相模野病院) - 17:05- 閉会の辞
(17:10 閉会)
特別講演 「米国“10万人の命を救え”キャンペーンが実現したこと」
医療は、劇的なほどより安全になれるものである。いまアメリカで、医療における事故死と傷害を減らす全米キャンペーンを通じて、そのことがまさに実証されつつある。 それは、4年前に始まった。米国医療改善研究所 (Institute of Healthcare Improvement: IHI) が、病院での事故死を10万人減らそうというキャンペーンを開始し、その後年間500万件の有害事象を減らす運動に発展した。これは“10万人の命を救え”キャンペーン、“500万人の命をまもる“キャンペーン(“100K/5Mキャンペーン”)と呼ばれる。この活動では、院内救命措置・褥瘡・院内感染・手術合併症・投薬事故防止等12項目の、エビデンスに基づくプロセスの改善が進められた。
全米で最も成功したと言われる病院の一つがヘンリー・フォード病院である。入院死亡率を25%減らし、院内感染を70%減らし、手術合併症を40%減らすことに成功したヘンリーフォード病院における4年間にわたる安全の取り組みの道のりを紹介する。それらの活動は同時に、患者満足度を大いに高め、コスト削減をもたらした。また、このような成功もたらすうえで地域社会の期待の変化や安全の文化が果たした役割についても紹介する。
講師紹介
ウィリアム・コンウェイ氏はヘンリーフォードヘルスシステムのSenior Vice President(副総長)にしてChief Quality Officer(質管理最高責任者)、ヘンリーフォード病院のChief Medical Officer(診療部長)兼Breech Chair for Health Care Quality Improvement(医療質改善委員長)である。コンウェイ氏は呼吸器と集中治療の専門医で、過去30年間、ヘンリーフォードの要職にあって様々なリーダーシップを発揮してきた。とくに最近の10年間は、“100K/5Mキャンペーン”や”Pursuing Perfection in Health Care” をはじめ質と安全を目指す多くの改革に取り組んでいる。
2006年にミシガン州病院協会による”Patient Safety and Quality Leadership Award”を受賞した。この賞は、自分の病院だけでなくより広い視野で患者の安全と質改善にリーダーシップを発揮した人を表彰するものである。Crain’s Detroit Business(ビジネスニュースサイト)は、コンウェイ氏の手術感染防止におけるリーダーシップを讃えて、彼を”Health Care Hero”(医療のヒーロー)に認定した。American Medical Group Association(アメリカグループ診療協会)の会長としてグループ診療の推進に尽力し、Group Practice Improvement Network(グループ診療改善ネットワーク)の創設に参画して初代会長を務めた。また、2003年からCouncil of Accountable Physician Practices(責任ある医師診療評議会)のワークグループ・メンバーも務める。