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医療安全全国フォーラム2017 プログラム詳細

医療安全全国フォーラム2017 プログラム

13:00 開会挨拶 髙久 史麿(一般社団法人 医療安全全国共同行動 議長)

13:05~14:25  

第1部 基調講演「医療安全とガバナンス」
____講師:上田 裕一(奈良県立病院機構 奈良県総合医療センター 総長)

【背景】
医療事故が大きな社会問題となって18年、再発防止の手順が示されているにもかかわらず、今なお類似の事故事例が繰り返し報告されています。この現状に、現場で真摯な努力を積み重ねてきた医療安全管理者はじめ医療安全に取り組む職員としては、安全な医療の前に立ちはだかる“壁”を感じざるを得ません。残念ながら、この“壁”の一つが病院トップの姿勢です。このことが問われた群馬大学附属病院の肝切除後死亡多発事例は記憶に新しいところですが、上田裕一先生は、その外部調査委員会の委員長をはじめ、数多くの医療事故調査委員会に関わってこられました。事例に即してことの本質を明らかにしていただく中で、これからの病院管理者に期待される役割と病院の“クリニカル・ガバナンス”向上のために職員ができることについて、力強い提言をいただきたいと考えています。

【講演要旨】
「病院長のガバナンスが重要だ」とよく言われるが、内部統制のことではなさそうである。では、これまでの医療安全活動とは何が違うのか、執行部や現場の医療従事者がすべきことは何か、“ガバナンス”では十分に伝わらないのではないか。英国ではブリストル王立病院事件*の後に、医療の質と安全を担保できる病院のシステムを構築するため、“クリニカル・ガバナンス”が提唱されて、今も活動を継続している。英国の取り組みの紹介と病院管理者の立場からの私見を述べさせていただく。(上田裕一)

1995年までの約10年間に、ブリストル王立病院において小児心臓手術で過剰な死亡例が生じ、内部告発から社会問題へと発展した事例。執刀した2人の心臓外科医だけでなく、事実を放置していた病院管理者も責任を問われ、特別調査委員会の調査報告書(Learning from Bristol)に基づく勧告により、改善がもたらされた。
【講師略歴】
1976年 神戸大学卒業後、天理よろづ相談所病院でレジデントから心臓血管外科部長まで23年間勤務(1985年は英国国立心臓病院勤務)。1999年 名古屋大学心臓外科学教授(2011年末退任)。2012年から日本心臓血管外科学会理事長。2014年より奈良県立病院機構 奈良県総合医療センター 総長。
医療安全に関して:2002年 名古屋大学病院の医療事故調査委員会委員長、以後5年間、医療安全管理部長。2003〜12年 日本心臓血管外科学会 医療安全管理委員会委員長。現在までに院内外の18(群大病院を含む)の医療事故調査委員会に参画した。

14:4016:30 

第2部 シンポジウム:医療安全対策は十分か ~効果的な推進方策を探る 

〈 座長 〉 長尾 能雅(名古屋大学医学部附属病院 副病院長、医療の質・安全管理部教授)
〈 シンポジスト 〉
・牧野 憲一(旭川赤十字病院 院長)
・坂本 すが(東京医療保健大学 副学長、前日本看護協会 会長)
・河野 龍太郎(自治医科大学メディカルシミュレーションセンター センター長、医療安全学教授)
・長尾 能雅(名古屋大学医学部附属病院 副病院長、医療の質・安全管理部教授)

【シンポジウムのねらい】
日本において医療安全の施策が始まってから15年が経過しました。病院においては、それまでにはない安全のシステムが作られ、悩みながらも様々な実践がなされてきました。その結果、一定の成果は見えるようにはなりましたが、医療背景や医療上の価値観とも相まって、新たな問題点が見受けられてもいます。正念場を乗り切ってさらなる患者安全を実現していくためになすべき課題について論議したいと思います。

17:30~19:30

第3部 分科会[医療安全のための行動目標別セミナー/ワークショップ]

【分科会のねらい】
医療安全全国共同行動では11の行動目標を掲げ、実現に向けて取り組む病院を支援してきました。その目標は一貫していますが、方法論については常に新たな取り組みを模索しています。学会等で提案・提示されている医療安全への実践を確かなものにしていくための学習の場、交流の場として第3部を活用していただきたいと思います。今回は6つの行動目標を選び、対策のリニューアルや新規内容の豊富な勉強会になっています。多くの方の参加をお待ちしています。
*各分科会の内容・講師については、分科会タイトルをクリックしてください。

分科会A:行動目標4「医療関連感染症の防止」
_____テーマ「AMR対策・抗菌薬適正使用」 

分科会B:行動目標5b「医療機器の安全な操作と管理―人工呼吸器の安全管理」
_____テーマ「医療ガストラブルミニハンズオン:人工呼吸患者にガスや電気が途絶する事態が起き______たら、そのとき貴方はどうする?」 

分科会C:行動目標6「急変時の迅速対応」
_____テーマ「急変時対応とRRS(Rapid Response System)」

分科会D:行動目標7「事例要因分析から改善へ」 
_____テーマ「これなら短時間で手軽にできる! QuickSAFER分析手法の徹底理解」

分科会E:行動目標9「転倒・転落による傷害の防止」
_____テーマ「転倒・転落の発生率を低減し、傷害事例を減らしていくための課題解決に向けて!」

分科会F:行動目標S「安全な手術-WHO指針の実践」
_____テーマ「あなたの病院の手術安全チェックリスト、それでいいですか?」

(敬称略)

★ 16:30~17:30 行動目標8「患者・市民の医療参加」への取り組みに関する質問コーナーを設けます

 

 

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